人智を超えた恐怖 Bloodborne的コズミックホラー系ゲーム

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ホラーゲームにはゾンビや幽霊など定番の題材がありますが、もっと深淵で“理解不能な恐怖”を描いたジャンルがあるのをご存じでしょうか?
それがコズミックホラー(Cosmic Horror)です。
人間が理解できない存在、触れてはいけない真実――そんなテーマが魅力のジャンルで、SCPやクトゥルフ神話に親しんでいる人に特におすすめです。
今回は、PCで遊べるコズミックホラー系ゲームをご紹介します。

ぜひこの猛暑の夏にプレイしてぞっとしてみましょう。

コズミックホラーとは?

コズミックホラーとは、「人智を超えた恐怖」を描くジャンルです。ゾンビや幽霊のような直接的な脅威ではなく、狂気・理解しきれない宇宙的恐怖・未知など、理解不能な存在や計り知れない真理に直面したときの無力感や狂気こそが恐怖の本質とされたジャンルです。
一般的なホラー作品の五感を通して感じる恐怖ではなく、恐怖対象の理解しえない”深さ”を見たときに感じる恐怖こそがこのジャンルの面白さです。
SCPやクトゥルフ神話に関連する作品によくみられるホラーとなっています。

『Bloodborne』も代表的な作品です。ELDEN RINGが人気となったことでご存じな人も多いかと思います。
『Bloodborne』では理解不能な”上位者”の存在や、人間を超越することを目的に活動する医療教会など。テーマはコズミックホラーに近いものが多くあります。
またゲームシステムとしても「啓蒙(Insight)」を得ることで、取引などゲームを有利に進めることができる反面、目に見える世界が変化し狂気に近づくことになります。

具体的にどんなゲーム?

コズミックホラー系のゲームは、探索や推理を中心に進むものが多く、プレイヤーは調査を重ねるうちに常識を覆す真実へと近づいていきます。『World of Horror』や『The Sinking City』のような探索し考え進めていくアドベンチャー、『Bloodborne』のように視覚やプレイヤーの選択から恐怖を誘うアクション性と融合した作品もあり、ジャンルの幅は意外と広めです。

例えば以下のような要素が含まれます。

正気度システム:狂気に触れると視界や行動に異常が現れる
マルチエンディング:選択次第で真相に近づいたり破滅したりする
探索・推理重視:戦闘よりも調査や情報収集が中心
不条理な存在:理解不能な神々やクリーチャーが登場

どんな人におすすめ?

SCPやクトゥルフ神話が好きな人

戦闘よりも物語や世界観の深掘りを楽しみたい人

「考えるホラー」「精神的な恐怖」に魅力を感じる人

一度クリアしても別ルートや解釈を試したくなる人

コズミックホラー系おすすめゲーム

The Sinking City

ジャンル:オープンワールド・推理アドベンチャー
おすすめポイント
1920年代の水没都市を舞台にした探索ゲーム。依頼を受けて事件を解決していくが、真実を追うほどに狂気と謎に飲み込まれていく。広大な街を自由に歩き、事件の調査や住人の不穏な様子に触れる体験は、まさにコズミックホラーそのもの。

World of Horror 恐怖の世界

ジャンル:ローグライク×アドベンチャー
おすすめポイント
日本の怪奇文化とラヴクラフト的恐怖を融合させたインディー作品。レトロなPC画面風ビジュアルが特徴で、短編ホラーを繰り返し遊ぶ形式。隠されたシナリオやイベントが豊富で、毎回異なる恐怖体験が楽しめる。

Darkest Dungeon

ジャンル:ローグライクRPG
おすすめポイント
探索のたびにキャラがストレスを抱え、狂気に陥るシステムが特徴。ダンジョンの奥に潜むのは人智を超えた異形の存在で、勝利しても決して安堵できない重苦しい雰囲気が続く。ラヴクラフト的恐怖を戦略性と共に味わえる名作。

Amnesia: The Dark Descent


ジャンル:サバイバルホラー

おすすめポイント
一部では「ホラーゲームといえば」といったら真っ先に上がる作品かもしれません。プレイヤーは怪物に追われる恐怖の中で探索を続けるが、物語が進むほど人間の理解を超えた存在が明らかになる。視界の揺れや錯覚的演出は、プレイヤー自身の精神を揺さぶり、コズミックホラー的体験を強調している。

The Shore

ジャンル:一人称探索ホラー
おすすめポイント
インディー作品ながら美しいグラフィックとラヴクラフト的存在を前面に押し出したビジュアルと世界観が特徴。孤島を探索する中で、巨大で理解不能なクリーチャーや古代の神々に直面する。ビジュアル重視でわかりやすいコズミックホラー。

Alone in the Dark

ジャンル:サバイバルホラー
おすすめポイント
このシリーズは“サバイバルホラーの元祖”とも言われ、ラヴクラフト作品に影響を受けた不気味な館や異形の存在が特徴。クトゥルフ神話的な世界観を色濃く、現実と悪夢の境界が曖昧になり、精神的に追い込まれる演出が強い。
最近リメイク版が出ているため、始めやすい作品でもあります。

Remnant II

ジャンル:アクションRPG/シューティング
おすすめポイント
私が個人的に好きな作品。日本語訳が一部シュールだが
人類には理解できない異形のクリーチャーや宇宙・次元的な存在が多く、ラブクラフト的なあらがえない浸食も身近に感じられます。また本作品は時代や舞台が様々な世界を渡り歩く中で、Bloodbone的な人智を超えた狂気を感じさせる世界を歩くこともあります。
ゲームとしてはアクションゲーム色が非常に強く、ホラーが苦手な人にも触れやすい作品でもあります。

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